いつか何者かになれると思ってた・・・
いつか何事かを為すために表舞台に躍り出て、
命を賭して働いて、大活躍をして、
コンプレックスも解消され、人にちやほやされ、女にもてて、悦楽を享受して、
自分を肯定できて、いつか満足する人生を送れるんだと思っていた。
だから、学生の頃は、俺は今じゃない、今は人生の土台作りと、異性と楽しむクラスメイトを尻目に勉強・運動を頑張ってるつもりになってみたり、
逆に、勉強を頑張るクラスメイトを尻目に、そんなものに自分を賭しても仕方ないと言い訳をして、努力を放棄したりもした。
今じゃない、今じゃないと思い続け、
40歳になってしまった。
そんな「今」は一生こないのだろうと、やっと感じ始めた。
でも、まだ心のどこかで、まだ何かあるのではなんて淡い期待を抱いている自分がいる。
でも、きっと、ベルトコンベアを流れる大量生産品のように、近くの病院で死に、近くの火葬場で焼かれる。もとい、焼いてもらえる。
実際に生きている「今」だけが本当の自分であり、いつかの「今」など来ない。
今を生きるしかない。今を楽しむしかない。今頑張るしかない。今の自分を受け入れるしかない。存在しないいつかの自分に縋って、言い訳をして、今をおろそかにするのはやめよう。俺には今しかない。
なんて、耳障り、目障りのいいことを言う今充はキモイし腹が立つ。
いつか何者かになれると思ってた。。